投稿日: 2025年4月10日
企業がサステナビリティに取り組むことは、今や競争力を高めるために欠かせない要素となっています。
環境に配慮した取り組みを進めることで、消費者や投資家からの信頼を得ることができ、ブランド価値の向上にも繋がります。
しかし、その一方で「グリーンウォッシュ」という問題も存在します。
サステナビリティ初心者である担当者にとって、聞いたことがあってもその具体的な意味や影響について詳しく知る機会は多くないかもしれません。
今回は、グリーンウォッシュの危険性と、効果的な環境活動を実践する方法を解説します。
1. はじめに:グリーンウォッシュとは何か?
グリーンウォッシュとは、「グリーン(環境配慮)」と「ホワイトウォッシュ(ごまかし)」を組み合わせた造語で、企業が実際には環境に優しくない活動を行っていながら、あたかも環境配慮をしているかのように見せかける行為を指します。
たとえば、広告やパッケージングで「エコ」「環境に優しい」などの言葉を使う一方で、実際の取り組みがその主張と一致しない場合です。
典型的なグリーンウォッシュの事例としては、企業が環境に配慮した製品を提供していると宣伝しながら、その製品の製造過程やパートナー企業のサプライチェーンで環境負荷の高い行動をしている場合があります。
このような行為は消費者や投資家などに誤解を与え、企業の信頼性を損なうリスクがあるのです。
グリーンウォッシュの「6つのタイプ」とは?
プラネット・トラッカー(Planet Tracker)は、グリーンウォッシュの手法について6つのタイプに分類しています。
これらは、企業が環境に配慮しているように見せかけるために使用するさまざまな手法を示しています。
以下では、それぞれのタイプを紹介し、具体的な例を解説します。

【参考URL】
2. TCFDへのグリーンウォッシュを避けるべき理由とは?:企業リスクと社会的影響
グリーンウォッシュを避けるべき理由は、企業がこの問題に関与することでブランドイメージが損なわれ、信頼を失うリスクが高まるからです。
消費者や投資家は、企業が本物のサステナビリティにコミットしているかどうかを重視しています。
たとえば、グリーンウォッシュが発覚した場合、消費者からの信頼を失うだけでなく、メディアに取り上げられ、社会的な非難を浴びることにもなりかねません。
また、企業が環境に配慮していないことが明らかになると、規制当局からの制裁を受けるリスクも高まります。
最近では、企業のサステナビリティ活動に対する透明性が求められており、誤った行動をとることは、社会的影響を大きく拡大させる恐れがあります。
3. 環境取り組みの信頼性を証明するには?
企業が自社の環境活動の信頼性を証明するためには、いくつかの重要なステップがあります。
まず、環境活動が真実であることを証明するためには、第三者機関による認証を得ることが有効です。
たとえば、ISO 14001などの国際的な認証を取得することは、企業の環境へ配慮した取り組みが信頼できるものであることを示す強力な証拠となります。
また、サステナビリティレポートを公開し、環境パフォーマンスを定期的に測定・公開することも重要です。
これにより、消費者や株主は企業が実際にどのような環境改善策を実施しているかを明瞭に確認することができます。
さらに、目標達成の進捗や課題を明示することは、企業の誠実さを示す証として高く評価されます。
4. グリーンウォッシュ回避のための3つの対策
グリーンウォッシュを避けるためには、いくつかの具体的な対策を講じる必要があります。
1.環境活動の数値化
自社の環境活動を実際のデータと数値で裏付けることが不可欠です。
たとえば、CO2排出量の削減目標やリサイクル率の向上など、具体的な数値を示すことで、誠実な取り組みを証明できます。
具体的には以下の3点といえます。
2.第三者による審査
第三者の監査や評価を受けることも効果的です。
独立した機関による監査を受け、サステナビリティに関する取り組みが正当であることを認めてもらうことで、グリーンウォッシュを回避し、信頼性の高い活動を行っていることを証明できます。
3.社内文化の醸成
さらに、サステナビリティの文化を企業全体に浸透させることが重要です。
トップダウンで環境への意識を高め、全社員がサステナビリティを日々の業務に取り入れるようにすることが、長期的な成功に繋がります。
グリーンウォッシュの「7つの罪」を活用した回避法
シナリオ分析は、大きく以下の4つのステップで進めることができます。
グリーンウォッシュの「6つのタイプ」と併用して、カナダの調査会社TerraChoiceが定義した「グリーンウォッシュの7つの罪」も活用できます。
「6つのタイプ」は戦術的解説として、「7つの罪」は倫理的警告として、それぞれ異なる観点からグリーンウォッシュの問題を明確にしています。
別の角度から考えることで、よりグリーンウォッシュを回避しやすくなります。

5. グリーンウォッシュであると指摘された事例
実際に指摘を受け問題になった具体的な事例を紹介します。
事例1:スターバックス – “リサイクル可能カップ”の誇張
スターバックスは、使い捨てカップをリサイクル可能と主張していましたが、実際にはリサイクルが難しい素材を使っていることが判明しました。
批判の要点:
・リサイクル不可の素材使用:リサイクル可能と主張しながら、実際にはリサイクルが難しい素材が使用されていたこと
・地域差の問題:リサイクル設備の整っていない地域では、リサイクルされないカップが大量に廃棄されていたこと
事例2:H&M – “サステナブルなファッション”の誇張
H&Mは「サステナブルなファッション」を推進するとして、環境に配慮した素材を使用した製品を販売していました。
しかし、ファストファッション業界全体において大量生産・大量消費が続いている中で、H&Mの取り組みが実際には限られているという批判がありました。
批判の要点:
・製造過程の環境負荷:サステナブル素材を使っているとアピールしながらも、大量生産・大量消費の構造が変わらないこと
・ファストファッションの問題:環境負荷の高い「ファストファッションモデル」を無視したこと
6. グリーンウォッシュを回避したサステナビリティ活動を
企業がサステナビリティを推進する際には、グリーンウォッシュを回避し、信頼性の高い取り組みを実践することが重要です。
正確なデータと透明性のある報告を行い、第三者の監査を受けることで、企業の信頼性を高め、消費者や投資家の信頼を得ることができます。
グリーンウォッシュやカーボンクレジットなど、環境対策について話を聞きたい方や資料をお求めの方は、お気軽にお問合せください。
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