日本企業のカーボンクレジット活用事例|効果的なPRパターンを解説

投稿日: 2025年2月14日

【画像】日本企業のカーボンクレジット活用方法を4つのパターンで解説

企業のカーボンニュートラル施策として、近年「カーボンクレジット」を活用したオフセットが注目されています。

弊社でもクレジットに関するウェビナーは他テーマと比べて参加頂ける方が多く、関心のあるご担当者様が増えてきていると感じています。

過去ウェビナーのアーカイブ動画もよければご覧ください。

アーカイブ① ※クレジット種類などの基礎的な内容です。
【カーボンクレジットのプロが直伝】今こそ知りたい!ボランタリークレジットの正しい使い方と最新情報

アーカイブ② ※最新の制度や事例などを詳しく説明しています。
【カーボンクレジットのプロに聞く!】カーボンクレジット活用の最新事情 2024年のまとめと今後の見通し

本記事では、カーボンクレジットの活用を、効果的にPRする方法についてご紹介します。

できる限り日本企業の事例を用いて、活用イメージを持ちやすいように工夫しています。

クレジットに興味はあるが、自社でどのように活用すればよいのかお悩みの担当者様は、ぜひご参考ください。

1. はじめに:カーボンクレジットとは?

カーボンクレジットとは、企業が排出するCO2を削減・吸収するプロジェクトに投資し、その削減分をクレジットとして取引できる仕組みです。

クレジットの仕組みや種類については、過去の記事(カーボンクレジットとは?種類別の活用法を解説)にまとめてありますので、よければご覧ください。

 2. 日本でカーボンクレジットが注目され始めている背景とは?

事例紹介の前に、日本でもカーボンクレジットの導入事例が増加している要因を説明します。

主に、

1.「J-クレジット制度」など、政府主導の枠組みの認知が進んだこと

2.「GXリーグ」などの新たな枠組みが誕生したこと

といった外部要因により、企業がオフセットによる脱炭素化の取り組みをPRする場が増えてきていることが考えられます。

2-1. 政府主導の枠組みの認知

日本でも同様の考え方のもとJ-クレジット制度が始まり、「カーボンオフセット宣言」や「どんぐり制度」など、政府公認の枠組みを活用し、企業が顧客や消費者に向けてクレジット導入をPRする機会が増えています。

これらの制度は中小企業を中心に活用が進み、食品やホテル業界など1,000を超える事例が掲載されています。

【参考URL】

カーボン・オフセット宣言

2-2. 新たな枠組みの誕生

国際的に最も有名な気候変動目標設定枠組みであるSBTi(Science-Based Targets initiative)では、クレジットによるオフセットが認められていません。

そのような中、2022年に日本で新たな枠組みとして「GXリーグ」が創設されました。

GXリーグではGX-ETSと呼ばれる排出量取引制度が設けられ、参画企業は自社の目標達成の手段として、自主的な排出枠の取引を行うことができます。

※排出量取引制度は2026年度より本格稼働が予定されています。

出典)内閣官房HP『GX実現に向けたカーボンプライシング専門ワーキンググループについて』

この制度ではJ-クレジットの適用も認められているため、企業のクレジット活用が進んでいくと期待されています。

なお、GXリーグの参画企業は700社を超えています。(2023年2月時点)

【参考URL】

GXリーグ

排出量取引制度(GX-ETS)

3. パターン別|日本企業のカーボンクレジットPR事例4選 

以下、カーボンクレジットによる脱炭素化の取り組みをPRしている日本企業の事例を、4パターンに分けて紹介します。

3-1. パターン1【どんぐり制度】:リコージャパン株式会社

「どんぐり制度」はJ-クレジット制度の一環で、環境に配慮した製品やサービスに対して「どんぐりマーク」を付与することで、環境に配慮した製品やサービスであることを分かりやすくアピールできる仕組みです。

リコージャパンの下記の複合機は、商品自体の環境性能を自社顧客へPRするだけでなく、印刷物にどんぐりマークを付与することで、複合機の利用者も間接的に脱炭素化の取り組みをPRできます。

3-2. パターン2【GXリーグ】:NECネッツエスアイ株式会社

GXリーグでは参画企業へのインタビュー記事をWebサイトに掲載しています。

NECネッツエスアイはロードマップで2024年からクレジット活用を記載しており、トータルコーディネートの一環として多くのステークホルダーへのPR効果が期待できます。

【参考URL】

参画企業のGX実現に向けた取り組み>NECネッツエスアイ株式会社

3-3. パターン3【TVCM】:ヤマト運輸株式会社

日本でカーボンクレジットを大規模に活用している例として、ヤマト運輸株式会社の「カーボンニュートラル配送」が有名です。

該当サービスはTVやYoutubeでのCMを積極的に展開しており、日常的に目にすることも増えてきています。

【参考URL】

カーボンニュートラル配送「気づき」篇

3-4. パターン4【自社メディア】:サントリーホールディングス株式会社

自社Webサイトやサステナビリティレポートでの発信は最も手軽なPR方法です。

近年ではサステナビリティレポートに関する様々な格付けや賞が運営されており、受賞による露出を狙うこともPRにつながります。

一般社団法人サステナビリティコミュニケーション協会が発表した「サステナビリティサイト・アワード2025」では、サントリーHDのサステナビリティサイトがゴールド(最優秀賞)を受賞しました。

【画像】サントリー_日本国内初のCO2実質ゼロ工場

出典)サントリーグループのサステナビリティ>気候変動

【参考URL】

サントリーグループのサステナビリティ

一般社団法人サステナビリティコミュニケーション協会HP

4. カーボンクレジットをPR戦略に活用するポイント5選 

カーボンクレジットをブランド価値の向上につなげるためには、以下のポイントを押さえることが重要です。

4-.1 透明性の確保

購入先やオフセット内容を明確に伝え、信頼性を高める。

4-.2 実績の公表

削減量や成果を定期的に報告し、取り組みの信頼性をアピールする。

4-.3 一貫したメッセージ

環境への取り組みを一貫して伝え、ブランドイメージを統一する。

4-.4 広範囲なPRチャネルの活用

自社メディアや外部メディアを活用して情報を広める。

4-.5 参加型PRの活用

「カーボンオフセット宣言」や「GXリーグ」など、制度参加をPR素材として活用する。

また、カーボンクレジットの導入及び使用による企業価値向上をレポートで見える化するサービスの活用も効果的です。

【外部リンク】

Green Carbon株式会社は、環境配慮製品やカーボンニュートラル製品の企業価値向上効果をレポートで見える化する『環境ブランドリフト調査サービス』を開始

5. まとめ

外部要因の変化により、カーボンクレジットの活用は多くの日本企業にとって重要なPR手段となりつつあります。

様々な制度やチャネルを積極的に活用し、自社のPR戦略を見直すことで、長期的なブランド価値の向上につながることが期待できます。

まずは手軽な手段から検討し、効果的な取り組みを始めてみてはいかがでしょう。


Webサイトより詳しく解説しています。

上部へスクロール

伊藤忠エネクス株式会社|産業ビジネス部門をもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む